大雨・豪雨による河川の氾濫・洪水への準備 「洪水予報」の見方と水害への備え方

大雨や堤防の決壊に備える 河川の氾濫・洪水「予報」「警報」と身の守り方

30日に国土交通省が河川で最大規模の洪水が起きた場合に住宅が倒壊する危険の想定される区域を初めて指定、公表しました。

リンク 国交省 河川の洪水で“住宅倒壊”の危険、想定区域を初指定(TBS系(JNN))

河川の洪水で住宅が倒壊するおそれがあると初めて指定されたのは以下の3水系です。

  • 茨城県を流れる「久慈川水系
  • 栃木県と茨城県を流れる「那珂川水系
  • 神奈川県の「相模川水系」の一部

このうち、浸水が深いところは那珂川水系の栃木県那須烏山市で、最大22メートルもの深さに達すると想定されています。なお国土交通省はこの他の水系についても今後順次公表していく予定とのこと。

最大規模の洪水が起きた場合に危険な水系

今回の指定・公表は、去年9月に大きな被害を出した「関東・東北豪雨」を受け、予定を前倒しして公表されたそうです。

今年の夏の天気については今のところ「史上最も暑い夏になりそうだ」といった話題ばかりですが、気温面がそれだけ普段と違う状態なのだから、雨の降り方も何か例年と違うものがあってもおかしくはないかもしれません。

ということで、異常レベルの大雨や豪雨などに備えて、もし地域の河川に氾濫や洪水の危険性が感じられたらどうしたら良いのか?事前にしておける準備や実際に何かあった時の適切な行動など、その辺の情報をまとめてみました

大雨・豪雨で河川の氾濫・洪水の危険を感じたら

雨の勢いがあまりに強くて「あの川も氾濫しちゃうんじゃないの?」「堤防は大丈夫だろうか?」と不安を感じたら、まずは以下の2つのページで洪水情報や防災情報を確認してみましょう。

洪水予報とは? 洪水予報の見方

指定河川洪水予報とは、気象庁と国土交通省、または都道府県の機関と連携して、あらかじめ指定した河川について区間を決めて水位や流量を示した洪水の予報です。(「指定した河川」は後述)

洪水予報の危険度レベルには4つの段階があります。

  1. はん濫注意情報
  2. はん濫警戒情報
  3. はん濫危険情報
  4. はん濫発生情報

これらの情報の頭に「○○川」という河川名が付いて発表されます。

予報の発表基準と我々市民の取るべき行動

それぞれの予報がどういった状況を予報しているのかは、以下の表を参考にしてください。

洪水予報の危険度の内容

具体的に河川がどんな状態にある時にどの情報が発表されるのかは下図を参考に。

洪水予報の発表レベル

上図を見ると『はん濫危険情報』が発せられた時にはもう、すぐ逃げないとヤバい状況にあることがよく分かります。(「発生情報」を聞いてから動いたんでは遅いんだから当然と言えば当然なんですが)

参考 気象庁|指定河川洪水予報の解説

洪水予報の指定河川

洪水予報が発表される「指定河川」に指定されている河川は下記リンク先のページにある地図で確認することができます。

上記リンク先地図になぜか長野県の「犀川」が載っていませんでした。恐らくただの手違いだと思いますが、一応書き添えておきます。

ハザードマップで大雨や洪水に備える

大雨や豪雨で身の危険を感じ始めてから「さてどうしたらいいんだろう!?」と焦っても遅いので、自宅周辺のハザードマップは事前に目を通しておきたいものです。(官公庁のサイトはたまにやけに重たくて開けない時もあるので、なおさら余裕のある時に目を通しておきたい)

リンク 国土交通省ハザードマップポータルサイト

上記リンク先にある「わがまちハザードマップ」から、各自治体が用意してくれた地域のハザードマップを見ることができます。

たとえば筆者の自宅近くのハザードマップだと以下(クリックで拡大)。とても丁寧に作られているのが分かるかと思います。何ならプリントアウトしておきたいぐらいですね。

長野市のハザードマップ

河川の氾濫・洪水などの水害から身を守る方法 非常時に備え準備しておきたい物

上述のハザードマップの確認に加え、いわゆる「水害」全般から身を守るためにできる備えについて。

水害は意外と多い、ということを知っておく

まずそもそも河川の氾濫・洪水などの被害に遭ったことのある人というのは少ないので、多くの人があまり水害に対して我がこととしての警戒心が低いと思います。

でも意外に、水害は頻繁に、しかも日本全国くまなくどこの地域でも、起きているものなんです。

日本の水害の発生状況

上図はちょっと見づらいかもしれませんが、日本の国土の大部分で10年間に10回以上、つまり年に1回以上もの水害が発生しているということが分かります。これはつまり水害というのは誰にとっても他人事ではないということです。

水害の発生は毎年6月の梅雨時期から9月の台風シーズンまでの4ヶ月間に集中しています。特に近年はゲリラ豪雨と呼ばれる時間雨量50mmを超える豪雨の発生件数が増加傾向にあるということなので、夏から秋にかけては常に水害対策のことを頭の片隅に置いておきたいものです。

各家庭での備え 防災グッズや非常時に持ち出すもの

水害への備えとして、まず何より確認しておきたいのは、先にも触れた「ハザードマップ」の確認です。

仮に長年住んでいる地域でも、その周辺にどんな水害のリスクがあるのかをよく理解している人はほとんどいないでしょう。どこが危険で、どこへ向かったらよいのか、学者さんたちがしっかり調査してハザードマップにまとめてくれてるので、そのハザードマップを活用したいものです。

非常時の持ち出し品として政府の広報が勧めているものには以下のものがあります。

非常時に推奨される持ち出し品

これらのものをリュックサックなどにひとまとめにしておき、いざという時に混乱なくサッと持ち出せるようにしておくことが大切です。また、徒歩で避難することを考慮して、無理なく背負える量に絞っておくことも重要です。

参考 政府広報オンライン

また、家族が離れているときの安全確認の方法も決めておきたいです。お互いの安否を確認するために、通信会社では固定電話・携帯電話・インターネットによる「災害用伝言サービス」の提供がなされています。そういったサービスの使い方なども、家族で確認しておきたいです。

災害伝言サービスについて詳しくは下記リンク先を参照してください。
リンク 総務省|災害用伝言サービス

 

おわり

河川の氾濫・洪水などによる被害は、家や資産が流されてしまうのはどうしようもないとしても、身を守るための避難に関しては他の災害に比べ比較的時間の猶予があるものです。

警戒情報に注意して、浸水が始まる前に念のため行動しておけば、少なくとも命は守れる可能性がとても高いです。

いざという時に慌てないで済むよう、あらかじめ準備しておきたいと思います。