【参院選】「国民怒りの声」って何者?代表の小林節って?反抗期の少年のような主張だった…

国民怒りの声代表・小林節

今夏の参院選に新たな政治団体「国民怒りの声」なるものが登場しました。

「新しい政党?」「どんな政策を掲げているの?」とちんぷんかんぷんだったので、政治団体「国民怒りの声」について、代表の小林節さんについて、そして「国民怒りの声」に対する世間の声などをまとめてみました。

「国民怒りの声」とは?

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「国民怒りの声」とは、今年の5月9日に設立された政治団体です。

  • 代表は小林節
  • 設立の目的は「安倍政権打倒」「立憲主義の回復」「アベノミクスを終わらせる」こと
  • 野党共闘にも参加せず、無党派層に訴えを聞いてもらうことを中心的な課題として選挙戦に挑む
  • 若者の共感を呼び起こし、(1%の富裕層ではなく大多数の)99%が主役となる日本政治を実現するために戦う

などといったことが特徴の政治団体です。

「政治団体」と「政党」の違いは、ざっくり言えば国会議員を5人以上有するかどうか。つまり今回の選挙次第では政党になります。

代表の小林節ってどんな人?

小林節

小林節(こばやし・せつ)さんは憲法学者で弁護士、また慶應義塾大学名誉教授でもあります。

  • 1949年3月27日生まれの67歳
  • 東京都新宿区生まれ
  • 慶應大学大学院法学研究科博士課程修了
  • 専門は憲法学

ウィキペディアの情報によれば、高校時代にはずいぶん遊び歩いていたようで、大学進学の際には1年間の浪人生活を送っています。しかし慶應大学卒業時には首席で卒業したといいますから、勉強はできる人なようです。

大学卒業後は母校の慶應義塾大学に勤務し、1989年に法学部教授に就任。2014年3月末で教授を退職し、同年4月から名誉教授に。

2016年1月、「立憲政治を取り戻す国民運動委員会」を立ち上げ事務局担当に。その後5月9日に政治団体「国民怒りの声」から確認団体として参院選出馬を表明されました。

「国民怒りの声」の候補者、基本政策

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国民怒りの声は、今年5月9日に小林節さんを代表として設立された政治団体で、今回の参院選には以下の候補者が比例区代表で出馬されています。

国民怒りの声・候補引用 比例区 – 候補者 – 2016参院選

画像での紹介ですみません。引用元ページを開けばそこからリンクを辿ってもう少し各人の細かな情報を見ることができます。

「国民怒りの声」基本政策

団体としての基本政策は以下のとおり。

  1. 言論の自由の回復(メディアへの不介入)
  2. 消費税再増税の延期と行財政改革
  3. 辺野古新基地建設の中止と対米再交渉
  4. TPP不承認と再交渉
  5. 原発の廃止と新エネルギーへの転換
  6. 戦争法の廃止と関連予算の福祉・教育への転換、改悪労働法制の改正等により、共生社会の実現
  7. 憲法改悪の阻止

その他もっと詳しい考えを知りたい場合、下記リンク先の「設立宣言」をご覧ください。名誉教授のめっちゃカワイイ字が見れますよ。

リンク 「国民怒りの声」設立宣言

(学者は世間ずれしているとは聞くけど、こんな字でありながら自筆で宣言を出してしまうあたり、本当になかなか世間ずれが激しそうです。恥ずかしくないのだろうか!?)

小林節氏の主張を一言でまとめると

代表である小林節氏の主張を一言で言ってしまえば、要するにこういうことだという印象です。(より詳しく知りたい人は「小林節」でググってみてください)

  • 軍事的な脅威はアメリカ様に全面的に守ってもらえばいい。でも経済などその他の面ではガンガン要求していくべきだ

先述の基本政策にもありますが、安保法制を戦争法だと罵りながら、一方でTPP不承認・辺野古新基地建設の中止を訴えるという、わがままお坊ちゃまの反抗期(親はアメリカ)みたいな主張をされている方です。

ツイッターでの反応

ツイッター上で見つけることのできた「国民怒りの声」に対する反応をまとめてみます。

初代ゴジラの宝田さん個人を推す人の声がちらほら。ただ、つい先日、宝田さんは出馬を取りやめると発表されました。
リンク 国民怒りの声 宝田明氏が参院選出馬中止「後進に道譲る」 | 日刊ゲンダイDIGITAL

野党の票がバラける分だけ余計に与党有利な展開になりそうだという見方があります。

いろいろツイートを見ていると、擁立候補であった宝田さんに対して「ゴジラを政治利用するな」という声が目立ちました。この声が今回の出馬取りやめの動機になってもいそうですね。我々視聴者よりもはるかにご自身がゴジラを愛しているでしょうから、「ゴジラを政治利用」と言われたら体の力が抜けちゃいそうに思えます。

「立憲主義の危機」の本質

小林氏は事あるごとに「立憲主義の危機」という言葉で安倍政権を批判されているようです。

確かに、時の政権が公然と憲法を破ってしまう今の状況は、立憲主義の危機ではあります。それは間違いありません。

しかし、小林氏の言うように「政府自身が公然と憲法を破った」ことをもって立憲主義の危機と考えるのか、それとももっと抽象度の高い本質的な見方をして「中国や北朝鮮など近隣諸国の脅威が日に日に現実味を帯びてきている」ことをもって立憲主義の危機と考えるのか。目の前にある現実をどの程度の抽象度で見るのか(見ることができるか)によって全然考え方が違ってきます。

国際情勢が戦後と今とでは違う。その状況の変化、パワーバランスの変化、それこそが「専守防衛などと生ぬるい宣言をした憲法をベースに国家運営している日本国にとっての立憲主義の危機」なのであって、状況に合わせて少し無理やりに憲法解釈を変更した現政権のやり方が立憲主義の危機の本質なのではないはずです。

憲法学者である小林氏が憲法解釈に焦点を合わせて物事を見てしまうのは理解できますが、でも実際問題として政は憲法で動いているわけじゃない。政はもっと広く全体を見て執り行うもの。憲法の改正が必要とあればそれをするのも政。今の日本の政治で言えば、改憲すべき時に改憲できないことこそが問題なのであって、改憲できないから解釈を変えることが問題(の本質)ではありません。状況的に。

くだらない瑣末な“問題”に振り回されて、本当に対処しなければならない問題に対処が遅れてしまうようなことは避けたいものです。

 

おわり

こういう勉強ができるはずの人が、自分の主張とSEALsたちおバカ集団の主張とが似通っていることについては、どう感じているんでしょうか。個人的にはすごく気になるところです。

小林氏は頭の回転はSEALs連中とは比べ物にならないんでしょう。経歴から言って、理屈をこねる力は相当ありそうです。でも、そもそも見ているところがおかしいから、こうしてSEALsみたいな連中と似たような考え方に行き着いてしまうんでしょうかね。

それとも、憲法解釈を無理やり変えるような動きに対して、長年頑張ってきた自分の研究や授業を全否定されてるように感じられてしまい、つい感情的に反論してしまうんでしょうか。

………

おっっと。ここまできて読み返してみて、かなり自分の主張を前面に押し出した記事になってしまっていることに今さら気付きました。もう少し両論併記なスタイルで書きたかったのに…。

 
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